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BEAUTY TIPS SOS!ドクターに聞く「カラダのトラブル110番」

なんだかカラダの調子がパッとしない…そんなあなたのお悩みに2人のドクターが解決!

2011-11-16 UP

Vol.03ウォーキングと気の作用で冷えを改善!

季節が秋から冬へ移り変わり、身体の「冷え」に悩まされる人が増えてきました。冷えの訴えは圧倒的に女性が多いのですが、それには「体組成」に基づいて、2つの理由があります。体組成とは筋肉と脂肪のことです。

ひとつめの理由は、筋量が男性に比べて少なく、基礎代謝が低いこと。筋肉は熱産生を司る「炉」のようなもの。だから、筋量が少ないと熱を産生できず、体が温まりにくいのです。ふたつめは、男性に比べて体脂肪量が多いこと。筋肉に対して脂肪が多いと、体が温まってもすぐに冷えやすいのです。

つまり、「太っている人」も「痩せぎすな人」も冷えやすいということになります(アスリートはスリムな人が多いですが、筋量が多いので熱産生できるわけです)。

さて、この体組成から「冷え」を考えると、筋肉をいかに動かすかということが冷え解消のポイント。

筋肉を動かすといえば筋トレを思い浮かべるかもしれませんが、長いスパンで考えて筋肉を使う習慣をつけ、基礎代謝を上げていく一番おすすめなのはウォーキングです。全身の筋肉の70%は下半身に集中しています。ですから、ウォーキングで下半身を動かすことで効率的に筋肉を動かすことができるのです。

体を温めるというと、外からの熱(外熱)で温めることにとらわれてしまいがち。でも、解消法を考えるなら、体の中から熱を作り出す習慣を付けることが大切なのです。

東洋医学の考え方=体質改善で冷えを解消。

もうひとつ重要なのは「体質」です。体質という考え方は東洋医学に基づいたもの。東洋医学では「気」「血」「津液」の流れが体の健康を左右すると考えられています。気は「ライフエナジー」、血は「血液」、津液は「リンパ」と言い換えられます。これらの流れが悪くなると、その箇所に痛みやハリ、熱感(冷え)が現れるわけです。この3つのなかで、西洋医学にない観点が目に見えない「気」です。

気の流れをコントロールする方法のひとつは、体中の気の通り道「経絡」に作用する体表にあるポイント「経穴(ツボ)」を刺激すること。はりや温灸(陰を補う治療)など治療院で行うものだけでなく、自分で冷えに効くツボを刺激することも十分効果的です。まずは「足三里」。膝のオサラを親指と人差し指で軽く囲みます。そのとき中指を伸ばしてあたる箇所が足三里です。もうひとつが「三陰交」。これは内くるぶしの上に人差し指から小指の四指をのせたときに、一番上の指がすねの骨とあたる箇所です。これらのツボを刺激することで、気の流れを促します。

そして、体質改善という点で大切なのが気の流れを決める3つの要因。「外因」「内因」そしてそのどちらにも属さない「不内外因」です。それぞれの要因が「陰」「陽」の2つに分かれており、そのバランスで気の流れが影響されるわけです。

外因は環境。気温や気候です。

内因は生まれ持った先天的な体質。たとえば「陽」は赤ら顔、肌が脂っぽい、高血圧。「陰」はその逆で青白く、肌がカサカサで低血圧。「冷え」になりやすいのは「陰」のタイプです。

そして、不内外因に含まれる事項が「食べ物」「生活のリズム」などのライフスタイル。もっとも分かりやすいのが食生活です。簡単に言うと「陰の食べ物=体を冷やす」「陽の食べ物=体を温める」となります。たとえば「根菜、キノコ、桃、栗、鶏レバー、羊、鹿、鮭」などが陽の食べ物にあたります。寒い土地や気候の元で採れるもの、日のあたらない地下に育つもの、水分の少ないものが陽の食べ物の特徴です。一方陰の食べ物が「パイン、キウイ、すいか、メロン、レモン」など。南国のみずみずしいイメージの食べ物が多いですね。「冷え=陰」を解消するのであれば「内因を陽にする=陽の食べ物を摂る」ことで、気の流れを整え、体を温めていきます。このように「陰陽」の考え方に基づく東洋医学的な「食」の考え方は、バランスよく食べることを良しとする栄養学の考え方とは異なり、体質に合わせて気の流れをコントロールし、体質を改善していくものなのです。

筋肉を動かして代謝を上げて行くことも、食事を見直して気の流れを整えることも、長い目で見れば生活習慣を変えて行くこと。とはいえ無理は禁物。ゆっくりコツコツ楽しみながら続けて行ってくださいね。
桑井 太陽

プロフィール

桑井 太陽 Taiyo Kuwai

実業団バスケットボールチーム、Jリーグ「横浜FC」などのチームトレーナーを歴任し、国立スポーツ科学センター(JISS)スポーツ医学研究部アスレティックトレーナーに。現在は水泳日本代表トレーナーとしてナショナルチームに帯同している。日本体育協会公認アスレティックトレーナー、JOC日本オリンピック委員会メディカルプロジェクトチームメンバーとして、競技選手のトータルコンディショニングサポートを積極的に展開している。また、横浜でサンイリオス桑井鍼灸治療院を開業し、一般の治療にも当たっている。

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